溶融亜鉛めっき

溶融亜鉛めっきとは

溶融亜鉛めっきは、鋼材を、溶かした亜鉛に浸漬し、表面に亜鉛の皮膜(合金層)を形成することで、亜鉛の犠牲的防食作用により、鋼材の腐食を抑制する技術です。

溶融亜鉛めっきの特徴

1.耐食性

 緻密な保護皮膜と電気化学的防食作用による優れた防錆効果が得られるので、大気(排気ガス)、海水、淡水、土壌(地中)、高温・多湿などの厳しい環境条件から鉄を守り、鉄の製品寿命を大きく延ばします。

暴露試験地域 平均腐食速度
g/m² ・年
耐用年数
(参考)平均腐食速度
μm /年
 都市・工業地帯
8.0
62
1.1
 田園地帯
4.4
113
0.6
 海岸地帯
19.6
25
2.7

2.経済性

防錆効果が長時間持続しますのでメンテナンスの必要がほとんどなく、表面の亜鉛層が電気化学作用により完全に消耗されるまで製品を錆から守るため、長期的に見れば、他の表面処理法に比べはるかに経済的です。

亜鉛めっき皮膜の組織は純亜鉛層と合金層からなり、最上部のイータ層は軟らかく延性に富み、衝撃を受けても破れないのが特長です。
合金層のツェータ層は柱状の結晶からなり柱状層とも呼ばれ、合金層の中で最も厚い層です。

4.均一性

めっき槽に浸漬することにより、複雑な構造のものでも隅々まで溶融亜鉛めっきがゆきわたり、均一な亜鉛皮膜が形成されます。

溶融亜鉛めっきに関する日本工業規格

溶融亜鉛めっきの種類及び記号

種類の記号 適用例(参考)
  HDZT35 厚さ5mm以下の素材、直径12mm以上のボルト・ナット、厚さ2.3mmを超える座金などで、遠心分離によって亜鉛のたれ切りをするもの又は機能上薄い膜厚が要求されるもの
  HDZT42 厚さ5mmを超える素材で、遠心分離によって亜鉛のたれ切りをするもの又は機能上薄い膜厚が要求されるもの
  HDZT49 厚さ1mm以上の素材、直径12mm以上のボルト・ナット及び厚さ2.3mmを超える座金
  HDZT56 厚さ2mm以上の素材
  HDZT63 厚さ3mm以上の素材
  HDZT70 厚さ5mm以上の素材
  HDZT77 厚さ6mm以上の素材

【備考】
1.HDZT77のめっきを要求するものは、素材の厚さ6mm以上であることが望ましい。素材の厚さが6mm未満のものに適用する場合は、事前に受渡当事者間の協定による。
2.表中、適用例の欄で示す厚さ及び直径は、呼称寸法による

溶融亜鉛めっきの付着量及び硫酸銅試験回数

種類の記号 膜厚 (単位μm)
HDZT35
35以上
HDZT42
42以上
HDZT49
49以上
HDZT56
56以上
HDZT63
63以上
HDZT70
70以上
HDZT77
77以上

【備考】
1.溶融亜鉛めっきの膜厚とは、めっき表面から素材表面までの距離をいう。
2.1か所当たりの膜厚は、5回測定した値の平均値とする。

溶融亜鉛めっき加工工程

受入 受入検査 結束
1 受入 受入検査 結束

鋼材の大きさ、形状を確認・生産ロット単位に結束する

アルカリ脱脂
2 アルカリ脱脂

油脂類の除去

水洗
3 水洗

アルカリ脱脂を完了した鋼材を水洗いする

塩酸洗
4 塩酸洗

錆・スケールの除去

水洗
5 水洗

酸洗いを完了した鋼材を水洗いする

フラックス処理
6 フラックス処理

めっきする鋼材の表面を洗浄し、めっき時の亜鉛反応を促進させる

乾燥
7 乾燥

乾燥台にて自然乾燥し錆などの最終確認をする

めっき
8 めっき 【槽の大きさ】幅1.8m x 深さ2.1m x 長さ11m

溶融亜鉛浴に浸漬し溶融亜鉛と鋼との合金反応により、めっき被膜を形成させる

冷却
9 冷却

合金反応を止め安定しためっき面を作る

仕上 検査
10 仕上 検査

めっきした鋭利なタレを除去し、完成品検査(外観検査・めっき試験)を行う

出荷  
溶融亜鉛メッキ品質調査パワーヒートパイプ